第6章 合宿
テツ君と別れ、体育館に向かうと茉実が抱き着いてきた。
『びっくりしたー。どうしたの?茉実が甘えてくるなんて珍しいね』
茉実「だって朱音、いつの間にか帝光の人たちと仲良くなってるんだもん~。朱音は私のなのに」
可愛いことを言う親友だ。あたしは茉実が一番だよと伝えると元気になってもっと抱き着いてきた。
藍「あー!茉実ばっかりずるい!私も!」
凜子「じゃあ私も!」
どこからか現れた藍と凜子に続いて、捺美と雅もやって来てはみんなであたしを抱き枕にした。というか藍と凜子以外はあたしより身長が高い。やばい、これは窒息死しそうだ。
汐音「なーにやってんのよ、暑苦しい」
『し、汐音先輩…!助けて下さいぃぃ!』
すると汐音先輩は溜息をつき、茉実たちから解放してくれた。汐音先輩にお礼を言うと今度は汐音先輩があたしにキスをした。もちろん頬だけど。茉実たちから悲鳴が聞こえる。何故。そしていつの間にか休憩に入っていた帝光のコートからもどよめきが聞こえた。だから何故。
茉実「あー!汐音先輩ずるいですよ!」
汐音「うるさい。先輩に逆らわないこと」
凜子「職権乱用!?」
すると休憩終了を告げるブザーが鳴り響く。あたしたちは練習を再開した。…帝光の視線を感じながら。