第20章 新しい家族を作りましょう
愛希「だったらぼくもやりたい!」
美愛「わたしも!やってみたい!」
まだ2歳の娘と息子が大好きなバスケに興味を持ってくれたことに喜びを感じる。それは征ちゃんもだったようで、ギュっとあたしの手を握ってくれた。
『それじゃあ今度、一緒にやってみよっか!』
愛希「今度っていつ?」
「そうだな…パパとママのお仕事が休みで美愛と愛希の保育園も休みの天気のいい日だな」
美愛「…わたし、さっきのはなしきいてたよ。パパもママも、ばすけできるんでしょ?」
『それは…』
愛希「パパとママがばすけやってるところ、みたいな!」
「愛希…」
美愛「わたしたちのことならだいじょうぶだよ。みんながいっしょにいてくれるんでしょ?」
「もちろんッスよ!絶対に2人を守ってみせるッス!」
愛希「だいじょうぶだよ、パパ、ママ。だからばすけやって!」
『愛希…美愛…うん、分かった。パパもママもバスケやるよ。美愛と愛希にかっこいいとこ見せちゃうからね!』
「さ、もう寝よう。今日は4人で寝ような。悪いが僕達は2人を寝かせてくる。構わず続けてくれ」
美愛と愛希と、征ちゃんとで寝室へ向かう。バスケ!バスケ!とはしゃぎながらベッドへ向かう我が子を見て、涙が出そうになった。
そして昔の話を2人に聞かせていると、いつの間にか眠りについていた美愛と愛希。皆の元に戻ろうとしたが、今はもう少しこうやって家族でいたかった。
『まさか美愛と愛希があたし達のことを考えてくれてたなんて』
「…そうだな。まだ2歳だとばかり思っていたが…」
『こうやって親の知らないところでどんどん成長していくんだよね。寂しいはずなのに』
いくら大人びた事を言ってもまだ2歳。寂しくないはずがない。征ちゃんは2人を撫でながら言葉を続ける。