第20章 新しい家族を作りましょう
「「「「朱音(ちゃん)!」」」」
『お父さん…お母さん、お兄ちゃん…お義父さんまで…ありがとうございます』
「くっ、思ったより道が混んでいた。それに陣痛の波も早い。紫原、産婦人科の先生をよんできてくれ。このカードを見せれば一発だ」
「分かった~」
痛い。陣痛ってこんなに痛いんだ。お母さんはこんな痛い思いをしてあたしとお兄ちゃんを産んでくれたんだね。
『お母さん…』
「何!?どうしたの!?」
『あ、りがと…』
お母さんは泣き出した。結婚式の時から泣かせてばかりだな。
『征ちゃ…』
「どうした!?」
『もうすぐ、だね…あたし達の新し、い家族…』
「あぁ!もういい、喋るな!真太郎、まだなのか!?早くしないと、朱音が…」
「…シリアスなところ申し訳ないが、死ぬわけではないのだよ。時期に紫原が担当医を連れてくる。それまで待て」
「なん…だと…元はと言えば涼太、お前がモデルなんてやっているせいだぞ」
「はい!?」
「大輝は色が濃すぎる。真太郎は昔の眼鏡がいい。敦はたまに歯にお菓子のカスがついている。テツヤは影が何気目力半端ない。桃井は少し桃臭い。神守は俺を憐れな目で見てくる時がある。立花は早く結婚しろ。結城は俺より小さい。天桐はたまに母親口調。水瀬は敦とキャラ被り。深井は特にない。相原と石黒はイチャイチャ禁止」
『…征ちゃん?』
いきなり悪口とも取れる事をズバズバ言い出した。あ、これは緊張してるな。