第19章 あたし達は大人になった
優希「朱音!元気にしてた?また可愛くなっちゃって」
『優希!優希は更に綺麗になったねー!人の結婚式を見守る役は幸せも分けてもらえるの?』
優希「朱音が思ってるのよりかなりハードよ。私達の目の前で喧嘩なんてされちゃ、たまったもんじゃないわ」
優希は人の幸せをもっと膨らませてあげたいと考え、今はブライダルの仕事をこなしている。優希が担当する結婚式はどれも完成度が高く、評判もいい。噂じゃ半年待ちまで予約でいっぱいだとか。
凜子「あー!朱音だー!ひっさしぶりー!」
『凜子!…うっわ、また更に派手になったね…』
凜子「えー?そうかなー?向こうの大学じゃ皆こんな感じだよ!」
『それ、本当?』
凜子は相変わらずで、やりたい事は大学に入ってから決める!と宣言して神奈川の大学に進学した。昔から派手好きの凜子だったが、街や雑誌で見かける派手な女の子とは少しずれてる気がするんだけど…
捺美「朱音ちゃん!」
『捺美!1週間ぶりくらいかな?着物、似合ってるね!』
捺美「えへへ、朱音ちゃんに選んでもらったからね!」
捺美は自分がバスケに教えてもらった事を活かしたいと言い、高校の教師を目指すべく東京の大学の教育学部に通っている。家から通っているため、よく遊んだりしていた。それにしてもあの捺美が教師にないたいって言った時は、本当にびっくりしたよ。
雅「あ、朱音!元気にしてたー?」
『雅!…ちょっと太った?』
雅「しょうがないじゃんー!だって授業で調理した奴、全部食べなきゃいけないんだもん!」
雅は両親の仕事に興味を引かれ、同じように管理栄養士を目指している。千葉にある専門学校に通っている雅は、授業の方針上少し肥えていた。昔バスケをしていたとは思わせない体型だった。今度オリジナルメニューを考えてあげよう。
『これで皆そろったかな?』
「「「「「うん!」」」」」
『それじゃあ行こうか』
あたし達は、成人式が行われる体育館へと足を運んだ。