第18章 そしてWCは伝説となる
征ちゃんと別れギャラリーに戻り、準決勝の続きを傍観した。そして次はいよいよ征ちゃん対真ちゃんの試合だ。お父さん達と合流し、なぜか凄い勢いでやって来たあっ君と辰也さんとも合流した。花帆のテンションは言わずもがな…
兄「なぁ、赤司のいる洛山ってどれくらい強いんだ?」
『一言で言えば高校最強かな』
藍「WC開催第1回からずっと出場し続けている超強豪校です。IHもほぼ同様。優勝回数は全校中最多で、最近の成績は5年間連続三大タイトル総ナメです。そしてついた通り名が、開闢の帝王」
優希「その中でも今年は過去最強の布陣と言われています。まず第一にキセキの世代の主将である赤司君の加入。そしてもう1つは…」
『キセキの世代の影に埋もれた5人の天才である無冠の五将である、てっちゃんと霧崎第一の花宮真。その残る3人は征ちゃんと共に洛山にいるの』
水希「まじかよ…あいつそんなに強かったのか」
そそいて間もなく洛山と秀徳がコートに出て来た。それに比例して盛り上がる会場。宣言通りスタメンで出て来た征ちゃん。あたし達は緊張に包まれてしまったが、どうやらそうでもない様子の人物が1人。
辰也「…相変わらずだな、敦。どっちが勝つと思う?」
「は?んー…さぁ?とりあえず将棋じゃ赤ちん負けた事ないけど」
辰也「…将棋?」
「よく2人で休み時間とかやってたの。主将と副主将でミーティングもよくしてたし。けどまぁ…やっぱ赤ちんが負けるトコは想像できないかな」
あっ君の言葉が胸にしみる。確かに征ちゃんが負けるところなんて想像がつかない。そして時刻は14時35分、今試合がスタートした。