第18章 そしてWCは伝説となる
「赤司」
「…真太郎か。どうした、まだ試合には早いだろう」
「そうじゃないのだよ。せっかくの朱音の試合だ、皆で見ようと黄瀬が言い出したものでな。迎えに来たのだよ」
「へぇ、涼太がね。分かった、僕も同行しよう」
葉山「えっ、赤司どっか行っちゃうの!?」
「あぁ。玲央、あとの事は頼んだぞ」
玲央にチームの事を任せ、真太郎と共にある場所に向かった。その間、僕達の間に会話はない。次に試合が待っている僕達には必要なかったのだ。そして僕達が着いた時には皆がすでにいた。
「遅かったッスね、赤司っちに緑間っち。もう第2Q始まるッスよ」
「1番遠くにいたのだから仕方ないのだよ」
「あ~赤ちん久しぶり~」
「久しぶりだな、敦。…テツヤは?」
「あー、テツならまだ来てねぇみてーだぜ」
「何かかがみんと一緒にバッシュ買いに行ってるんだって!2人とも壊れちゃったみたいなの」
久しぶりに全員揃うと思っていた僕は多分、残念がっていたのだろう。だが今ここに朱音はいないからそれに気付く者はいない。コートの中に目を戻すと、朱音の顔つきが変わっていた。
宗助「あれ?赤司じゃねーか!」
花帆「あ、本当だ!って何この集団!イケメンに美女ばっか!」
「何なんスか?赤司っちの知り合い?」
「朱音の友達だそうだ」
宗助「だーかーらー、朱音の友達は俺らの友達って言ったろ?なぁ、ここ座っていいか?B組の奴ら全員来ちまってぎゅうぎゅうなんだよな」
石黒と相原は僕の返事も聞かずに隣に座った。人懐っこい涼太を先頭に次々と自己紹介を始め、終わったと同時に第2Qが始まった。