第18章 そしてWCは伝説となる
『なっ///』
木吉「あ、照れてる。可愛いなぁ、朱音は」
『そりゃ照れるよ!ききききキスなんてするから!』
兄「たかが頬だろ?俺も俺も!」
お兄ちゃんはてっちゃんがキスをした反対側に同じようにキスをした。
『…もう///バカな事やってないでもう寝なさい』
兄「あーもうまじ可愛いなぁ!やっぱ俺の天使は朱音だな。こっちおいで?」
変なお兄ちゃん。だけど呼ばれている上に断る理由もないため、お兄ちゃんの元へ向かう。そして体育座りをしているお兄ちゃんの足の間にすっぽり収まる形で座らされた。そして後ろからギュっと抱きしめられる。
『どうしたの?てっちゃんと一緒でお兄ちゃんまで甘えんぼさんなの?』
兄「朱音…1回でいいから俺の事、お兄ちゃんじゃなくて智也って呼んでくれるか?」
『え?』
兄「頼む」
あまりにも本気でお兄ちゃんが頼むなんて言うから、あたしは素直に言うしかなかった。
『と、智也…?』
兄「ぐふぉっ!」
呼んだ瞬間変な声と共に、お兄ちゃんはより一層力を込めて抱きしめてきた。と同時に、どこからかゴンゴンという音が響いてきた。征ちゃんだった。征ちゃんはテーブルに自分の頭を何回もぶつけていた。
『征ちゃん!?何してんの!?』
「ほっといてくれ!今はこうするしかないんだ!耐えるんだ、征十郎!」
征ちゃんが心配になるも、お兄ちゃんは離そうとしない。こうしている間にも征ちゃんはひたすら頭をぶつけている。するといつの間にか設定されていたタイマーが鳴った。約束の5分が過ぎたのだった。