第18章 そしてWCは伝説となる
「…木吉はともかく、智也さんは兄だから当たり前に近い事じゃないですか。木吉も、先にって言うが僕とたかが1年位の違いだろう。2人とも何の自慢にもなってないですよ」
「「うるさーーーーーい!」」
智也さんと木吉は顔を見合わせるとマッサージを投げ出し、どこかへ走り去って行った。マッサージが中断された事によりここに留まる意味はないと判断した僕は、朱音の部屋に戻ろうと腰を上げた。その時だった。ドタバタと煩い音を出して2人が戻って来た。手には大きい缶と分厚い何冊もの本らしき物がたくさん乗せられていた。そしてどこか勝ち誇ったような顔の2人。僕は軽く溜息をついた。
兄「ふっふっふ…赤司君、これを見てもそんな口が叩けるかな?」
智也さんが本を捲り、木吉が缶の蓋を開けた。それらに共通して見られたのは、たくさんの写真だった。
「もしかして…それは…!」
木吉「その通り。これは朱音の生まれてから今までにおける全ての記録となる写真だ!:
兄「これを見ても今までと同じ態度がとれるのか!?」
『やめんかい!恥ずかしいじゃない!』
「「ぶふっ」」
2人の動きは風呂上がりの朱音によって止められた。