第18章 そしてWCは伝説となる

父「随分とした自身だな。朱音の返事はまだなんだろう？」

「ですが確信はしています。何より朱音さんと僕の思考回路は同じですから」

父「…どうなんだ、朱音」

『あたしは…今ここでは言いたくない。征ちゃんとWCが終わってからって約束してるから。それに、茉実達と今このWCで優勝する、それが今の１番の願いなの』

父「…赤司君は納得してるのか？」

「もちろんです。朱音さんのバスケや仲間に対する思いは相当なモノですから。そしてそんな所も好きです」

父「…赤司君、君は容姿も良ければ頭も良さそうだ。父親の私が言うのも何だが、朱音も容姿も良ければ頭も良く、そして優しい。互いにたくさんの人からアプローチを受けるだろう。そんな中で君は朱音以外にも惹かれる女性が現れるかもしれない。そして朱音にも別の男性が現れるかもしれない。そんな時赤司君、君ならどうする？」

「僕が朱音さん以外に惹かれる事はありませんよ」

父「どうして言い切れるんだい？」

「僕は朱音さんに心底惚れています。上辺だけではなく、文字通り心の底から。僕は今までここまで信頼でき、安心出来る女性に会った事はありません。と同時にこれからも無いと確信しています。それに例え朱音さんに好きな人が出来ても奪って見せますから」

僕の思いがどれだけ伝わったのかは分からない。けれど相手は朱音の父親だ。朱音と似たような思考は少なからず持っているはず。だから心配はしていなかった。