第18章 そしてWCは伝説となる
茉実「朱音!どこ行ってたの!?心配してたんだから」
『ごめん。ちょっといろいろあってさ』
藍「あれ?首の所どうしたの?絆創膏貼ってあるけど」
『あ、これはちょっと…どこかで切ったみたいなんだ』
あの後医務室で絆創膏を貰い、跡がある場所に貼っておいた。いくら征ちゃんが上書きしてくれたとは言え、跡がある事自体が問題なのだ。そしてアップをしているコートに目を戻すが、涼君と灰崎の姿がない。まさか…と思っていると、涼君と灰崎は姿を見せ、少ししてから大我君も戻って来た。どうやら辰也さんと仲直りをしに行っていたようだった。
「お帰りなさい。…どうでしたか?」
「黒子…お前灰崎って奴、知ってるか」
『っ…』
「朱音さん?大丈夫ですか?」
『あ、うん、ごめん、続けて?』
「?…火神君は何でその名前を…』
「今会って来た」
大我君はさっきあった事を話し出す。灰崎はあたしに言ったと同じような事をr超君にも言ったみたいだ。灰崎の人間性に誠凛の皆が驚く。
小金井「黒子…どう思う?」
「自分勝手でとにかく制御が出来ない人でした。けどそれでも一軍レギュラーだったのは事実です。強いのは間違いありません」
そしてアナウンスにより海常対福田総合学園との準々決勝が始まった。ふと向かいの観客席を見ると、大ちゃんとさつきがいた。2人ともあたしに気付いたみたいで軽く手を振ってくれる。そしてメールが届き、ちょっときーちゃんが気になって見る事にしたの、とさつきが教えてくれた。気になったというのは紛れもなく灰崎の事なんだろう。分かったとだけ返信し、再びコートの中を見つめた。