第18章 そしてWCは伝説となる
辰也さんのシュートフェイクからあっ君にパス、そしてもう一度辰也さんにリターン。その時にてっちゃんがマッチアップについた。
捺美「木吉先輩に止められるの?」
『2回リリースするあのシュートを止めるには大我君みたく両方防ぐ方法ともう1つ、どちらで撃つか読み勝てばいいの。後出しの権利を持つてっちゃんはそれを得意とする。それにミラージュシュートには欠点がある』
茉実「そっか!1度目のシュートから2度目のシュートに切り替える事は出来ても、その逆は出来ないんだ!」
宗助「なるほど、つまり2度目に撃たざるを得ない状況に持ち込めば木吉さんにも止める事が出来る」
てっちゃんは1度目のリリースで跳んだ。それは味方もかかるほどのフェイクだった。それに気付いた辰也さんは1度目のリリースで撃った。
優希「フェイク!?辰也さんが読み勝った!?」
負けると思った時、意外な人物である日向先輩がブロックし、大我君がシュート。あっ君は跳ばなかった。いや、今の動きは…大我君のシュートは外れ、そしてそれはゾーンの限界を意味していた。リバウンドをてっちゃんが捕り、日向先輩の3Pが決まり20秒差でついに1点差となった。
「凄い…これでもう1ゴール決まれば逆転…!?」
「…あぁ。決めれればな」
宗助「それより何でさっき日向さんはブロック出来たんだ?」
『多分だけどてっちゃんは読み勝てない事は分かっていた。フェイクは辰也さんの得意分野だからね。だからてっちゃんは負ける事にした。2度目を止めようとして失敗する方法でね。ミラージュシュートの性質上、1度目のリリースは最高点に達する前にする必要があるの。つまりリリースポイントが低い。一度目に限れば高さが劣る選手でも十分に届くの』
そして誠凛はS.A.MDFで今までで1番の圧力で、今回はそれにてっちゃんが加わった最強スペック。しかし陽泉も強い。DFを突破してあっ君にボールが渡る。けどブロックには大我君が戻っていた。ダンクに跳んだあっ君は大我君を押し切るが如くパワーを込めていた。それよりも気になる事がある。
『大ちゃん、今のあっ君は…』
「…あぁ。どうやらその通りのようだぜ」
「「「「「「???」」」」」」