第18章 そしてWCは伝説となる
宗助「ふー。なんか疲れちまった。あいつらこんなハイレベルなバスケやってんのかよ」
花帆「それに朱音も何でも分かっちゃうんだもん。凄いなー」
『あたしじゃなくても分かる人には分かるよ。それに昔から見てきたからね。宗君も、今のうちに休憩しててね。後半にはもっと白熱するから』
「朱音」
和気あいあいとした空気の中、不機嫌そうに名前を呼ばれる。その声の主は征ちゃんだった。
『征ちゃん?どうしたの?』
「朱音、この男は一体誰だ。さっきから朱音に慣れ慣れしいぞ」
宗助「あ?お前こそ誰だよ。人に名前聞く時はまず自分からだろ?」
「…何だと?僕に逆らうのか」
『わー!ちょ、ストップ!あたしが紹介するから!こっちはクラスメイトの石黒宗助君で、誠凛の応援に来てくれたの!そしてこっちが同じくクラスメイトで親友の相原花帆。そんでこっちが洛山高校主将の赤司征十郎君』
「なんだ、ただのクラスメイトか」
宗助「ただのって何だよ。言っとくけど俺と朱音は親友なんだぞ」
「ただの親友の1人に過ぎないのだろう?僕は朱音の彼氏候補だからな」
「「「「「『えっ?』」」」」」
「…何で朱音まで驚いているんだ。この間そう言っただろう」
『あ、ごめん。つい…』
花帆「きゃー!じゃあこの人が前言ってた征ちゃん!?」
「おい、僕は朱音以外の女から征ちゃんと呼ばれたくはない。赤司と呼べ」
花帆「あ、ごめん赤司君。でも良かったね、朱音!両想いだったんだ!」
宗助「おい、何だよ朱音!そんな事俺一言も聞いてねーぞ!てか候補ってなんだよ」
あたしと征ちゃんはWCが終わってから返事をする事を2人に説明した。そして2人は笑顔で応援すると言ってくれた。征ちゃんはあたしと宗君の関係に満足したのか、自分の元いた場所に帰って行った。ここで見ればいいという宗君の提案に、僕と朱音が2人で並んでいれば嫌でも目立ってしまうと一言。ゆっくり話す事も出来ないからという考えの上だった。花帆と宗君はもっと話したかったのに、と残念がっていたけど、新しい友達が出来た事が嬉しそうだった。そしてインターバルは終了した。