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It’s a miracle!!!

第18章 そしてWCは伝説となる


花帆「火神君ってバスケじゃこんな感じなんだね。教室でのいつものバ火神君からは想像もつかないや」

宗助「黒子も。あんなに感情的になったり存在感出す奴だなんて初めて知ったよ。今日見に来てよかった」

『その台詞は最後、誠凛が勝った時に直接言ってあげてよ』

花帆と宗君はコートを見ながら頷いた。あたしもコートに目を向ける。そこには顔つきや雰囲気が一変した大我君がいた。そしてチェンジオブペース、大ちゃんの得意技の1つだ。仮に読み切っても止めるのは難しい。だけど気になるのは大我君の脱力した自然体の構え。それはまるで大ちゃんと同じだった。そして…

『来る…』

大我君は大ちゃんのボールを捕りにきた。けど大ちゃんもかわしシュートモーションに入る。決まったと思った時、大我君は後ろから追いつきブロックした。

凜子「いきなり動きが別人みたいになってる…?」

『…大我君のポテンシャルはキセキの世代ともはや変わらない。けど今まで対等にやり合えた事はないでしょ?それは大我君が心のどこかでテツ君を頼っていたから。確かに2人でキセキの世代を倒そうとは昔から言ってたけど、それが逆に大我君の能力に蓋をしてしまっていたの。それが間違ってるとは言わないけど、あくまで自分の力を100%発揮してこそ意味がある。ジレンマとしか言えないけど、テツ君が頼れる6人目である限り大我君は未完のままだった。けど今、テツ君の敗北をきっかけにその蓋が開いた。助けられる側から助ける側になった事で、今まで無意識に抑えられていた力が解放されようとしているの。これが大我君の本当の力だよ』

「いいぜお前…やっと少しテンションが上がって来たわ。正直お前にはあんま期待してなかったが、前より随分マシになったぜ。今回はもう少し本気でやれそーだ」

大ちゃんの周りの空気が張りつめる。それ程までに彼のオーラは凄かった。大ちゃんは今までどこか乗り切れていなかった。もちろんそれは本来の姿ではない。それが覚醒した大我君を見て目付きが変わった。それはつまり大我君を認めたと同時に、大ちゃんが本気になったという事だった。
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