第17章 WC予選での波乱
そしてコートの中ではてっちゃんと日向先輩がハイタッチをしていた。するといきなり大ちゃんが席を立った。
「青峰君!?」
「帰る」
「ちょっと…まだ秀徳の試合が!」
「緑間が負けるわけねーだろ。どいつもこいつもトロトロしやがって…待ちくたびれたぜ」
『大ちゃん…WC、楽しみだね』
「あぁ。WCで俺の力を朱音、お前に見せつけてやるよ。またな。行くぞさつき」
「えっ!ちょっと!じゃあまたね、朱音ちゃん!それに皆も」
今吉さんは面白そうに溜息をついてみせた。そして真ちゃんの試合を見るとちょうど終わった所だった。もちろん秀徳の勝利で。これで東京からの出場枠は誠凛と秀徳、それに特別枠の桐皇にきまった。
桜井「青峰さん…笑ってましたね」
今吉「今日の結果の意味を考えたら当然やろ。柄にもなくワシまでテンション上がってきたしな」
『そうですね、あたしもです。おそらく特別枠が設けられた今年が最初で最後、幻の6人目を含め帝光の天才が全員出揃う。WCはキセキの世代達との全面戦争になりそうですね:
かと言えどもやはり今のままでは圧倒的に差がありすぎる。何かもう1つ成長できれば…もちろんそれは誠凛全員に言える事で、あたし達女バスメンバーも同じだった。WCが始まるまであと1か月と少し、それまでに。