第17章 WC予選での波乱
~17.WCでの波乱~
月日は流れ、今日は11月7日。部活は午前中で切り上げ、WC予選が行われる体育館へと足を運んでいた。
凜子「結局この予選ってどういう仕組みなの?今日の相手って強いの?」
優希「昨日も言ったでしょ?8校のうちWC出場権を獲得するのは2校。今日の試合で丞成高校に勝てば上位4校で行われるリーグ戦に参加出来るの。そのリーグ戦で戦って上位2校がWC出場。分かった?」
凜子「あ、そうだったね。けど丞成って強いの?それに誠凛の皆だって強くなってるんだから大丈夫だよね?」
茉実「予選出場校の8校はIH予選上位8校。そう簡単に勝てないよ。いくら男バスが強くなっても、他の人達だってそれは変わらないんだから」
『けど誠凛の皆ならやってくれるって信じてるよ。それで藍、その丞成ってのはどんなチームなの?』
藍「インサイドが圧倒的に強いチームって感じかな。特に1年のC、鳴海君は相当なパワーがある」
捺美「なら大丈夫だね。Cには木吉さんがいるし」
雅「木吉さんって無冠の5将の1人だったんだね」
『…言ってなくてごめん。けどてっちゃん、その呼び方嫌がるからさ。けどそのてっちゃんの動きは見ておいた方がいいよ。なんせ彼の動きは…ってあれ?』
あたしが見ている方向を皆がみる。それに気付いた2人、桐皇の今吉さんと9番の良く謝っていた男の子だった。藍からの情報によれば1年の桜井君と言うらしい。今吉さんと桜井君はあたし達が座っている席の後ろに腰を下ろした。
今吉「なんや、誠凛の姫様やないか。お互いWCの出場が決まったモン同士、応援に来て会えるとはなぁ」
桜井「すいません!すいません!」
凜子「なんで謝ってんの!?」
『今吉さん達は偵察ですか?』
今吉「名前覚えとってくれたんか。朱音ちゃんの話は桃井からよく聞いてるで。何でもあの青峰に勝ったとか」
『昔の話ですよ。それよりもほら、見なくていいんですか?』
今吉「おお、そやったわ。予想以上にもたついとる思うたら、火神にダブルチームとはな。…!わざわざ見に来たかいあったわ。桜井、よう見ときあの7番。あいつのプレイは予測不可能や」