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It’s a miracle!!!

第14章 高校バスケの頂点


体育館で練習をする時には完璧に頭は切り替わっていた。あたしはここに何しに来たんだ、と再確認させて。茉実たちに散々心配された。このまま黙っている方が余計に心配させると考えたあたしは、体育館への移動中に全てを話した。茉実たちは、あたしの好きなようにしたらいいと応援してくれた。

試合前に追い込むのも良くない。時間もいい感じになったため、あたしたちはホテルへと移動した。あたしが探して決めたホテル。2年前の合宿のような事が起きれば、征ちゃんと顔を合わせることになる。けどそれはあまり心配していなかった。あの合宿の後に何回か別の宿で同じように合宿を行ったが、あれから1度も被ることは無かったから。

ホテルの入口にはIH中に宿泊する高校の名前が張り出されていた。そう言えば征ちゃんの学校はどこなんだろう。優勝旗返還の時に言ってた気もするが、あの時のあたしはそれどころではなかったから。ホテルに着き、部屋へと案内される。今回は学校からも資金援助を受けた上、7人という少人数のためお金に余裕があり、1人1部屋というビック待遇だった。ご飯の時間を皆に伝え、それまでは各自自由にするように言った。あたしは部屋に入り、トーナメント表を確認する。どうやら順当に行けば、綾と当たるのは決勝戦のようだ。男子の方も確認し、唯一高校名を知っている海常と桐皇を探す。順当に行けば準々決勝で当たる。つまり、涼君対大ちゃん。あたしは2人の試合を想像して鳥肌が立った。少し疲れたあたしは、時間まで仮眠をとることにした。

アラームの音で目が覚め、顔を洗い食堂へ向かった。ご飯の時間は決まっているため、嫌でも他校と顔を合わすことになる。入口で確認した高校名の中で有名な学校は京都にある洛山高校だけだった。例え強豪校でも確率的には100分の1に近い。征ちゃんに会う可能性も十分に低い。そう思っていた。
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