第4章 部内騒動
さすがのワイワイ言っていた1年もあたしの声に驚いたのか、おずおずと2・3年の後ろに並ぶ。
『で、どういうこと?何があった?藍、話して』
藍「っ…その前に一言いいですか」
『…何だ』
藍「私は今年の1年の入部希望者は認めません」
藍の言葉を聞いて何かが切れたのか、全員からそうだそうだ、と声が上がる。対して1年からもそんなの不公平だ、何のためにこの学校に来たのか分からないとの抗議の声も上がる。あたしはさっき行ったように空気の入れ替えを完了させると叫ぶ。
『煩い!…今のお前たちじゃ話にならない。入部希望者含めて全員外周10周』
凜子「朱音!」
1年「私たちもですか!?」
『20周だ』
「「「「「「「っはい!!!!!」」」」」」
部員達が走っている間、ひたすら練習して汗を流し、頭を冷やす。でもああするしかなかったと思う反面、他にも方法はあったはずだと後悔もしていた。その気持ちを振り払うかのように、最後はひたすらダンクシュートを打ち続けていた。
茉実「…朱音」
かなり集中していたのか、体育館に人が入っているのに気が付かなかった。よくみると全員揃っているようだ。いくらなんでも20周はきつかったのか、完璧に息の上がっている1年、まだ息を整えられていない2・3年、さすがに鍛えられただけはあるのか、もう息を整えていたレギュラー陣。
茉実から手渡されたタオルをもらうと、今度は小さく、けど全員に聞こえるように集合と言った。