• テキストサイズ

It’s a miracle!!!

第4章 部内騒動


~4.部内騒動~



帝光に行ってから数日後、藍は相変わらず機嫌がすこぶるよろしいようで。マネージャーの機嫌がいいと皆落ち着いて練習もできる。事態は確実に良い方向に進んでる!はず!

日直の仕事があり、ほんの少し遅れて部活に行く羽目になった。まあ今は藍の機嫌も良いし、上手く先に渡しておいたウォーミングアップを難なくこなしているところだろう、そう思っていた。だから想像していなかった。いや、する気もなかった。

『お願いし…ま……す?』

体育館に入るときは一言挨拶を。これはあたしが決めたルールだった。いつも大好きなバスケが出来ることに感謝という気持ちを込めて。だけどその言葉は途中で消えてってしまった。

1年「きゃー!朱音先輩!お疲れ様です!」

一人の声を皮切りに、次々と声をかけられる。何なんだ、この人数は。何なんだ、この1年の元気は。…何なんだ、この2・3年の怒り様は…

本来はマネージャー兼副主将である藍に聞くのが無難だが、いつにも増して機嫌が悪いため、楽観的な親友の姿を探す。

…ナンテコッタ。人生楽しむためにある!って考え方の茉実ちゃんまでご立腹だ。それじゃあもう一人の候補を…と探した視線の先に彼女を見つけた。見つけたはいいけど、盛大に溜息が出た。頼みの綱、捺美ちゃんは睡眠中だった。いやダメだろ!

『捺美、起きて?』

捺美「んー?あ、朱音ちゃん。おはよ~」

『うん、おはよう。練習中に寝るなっていつも言ってるでしょ?で、何があったの?』

捺美はへらりと緩んだ顔を直ぐにしかめて、そっぽを向いた。Why?なぜ?あ、ちなみに1年達の声は止まず、静かにって言っても朱音先輩と喋れたー!って何故か喜ぶだけで効果は無い。寧ろマイナス。すっごくマイナス。

これじゃあ埒が明かないと思ったあたしは、溜息を吐き肺の中に溜まっている空気を全て出し、次に大量の新しい空気を吸い込んだ。


『集合!!!!!』

「「「「「「「「っ、はい!!!!!」」」」」」」」」
/ 483ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp