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It’s a miracle!!!

第13章 それぞれの思い


そのまま木吉先輩を追って探そうとしたけど、その必要は無かった。校門の所で待っていてくれたのだ。

木吉「よっ!待ってたぜ。どっかで会ったことあると思うんだけどな、思い出せなくて困っていたんだ」

『それは酷いですね。あたしは覚えていますよ、木吉先輩…じゃなくて、てっちゃん』

木吉「その呼び方…!朱音か!智也さんの妹の!」

『思い出してくれてよかったです。少し話しませんか?退院祝い、奢りますよ』

あたしの提案で近くのマジバに入ることにした。木吉先輩はバーガーとコーラ、あたしはポテトとオレンジジュースを頼むと席に座った。

『ところで木吉先輩』

木吉「…朱音に先輩なんて呼ばれるのは落ち着かないな。昔通り、てっちゃんでいいよ。それに敬語もいらない。っつっても一日しかいなかったけどな」

『…ん、分かったよてっちゃん。それにしてもあれから3年か…』

木吉「当時の俺は中2だったからな。お互い歳とったもんだな。随分綺麗になってるから誰か分からなかったよ」

『あたしはてっちゃんの事、すぐ分かったよ。全中でも見てたし』

木吉「朱音も出てたのか!」

『…一応3連覇したんだけど』

あたしは鈴城中での過去を話した。全中3連覇したこと、茉実たちのこと、その茉実たちと一緒に誠凛に入り、今度IHがあること。

木吉「そうか、凄いな朱音は」

『えへへ…けど、IHを優勝するまでは気が抜けないよ』

木吉「朱音はそういう奴だったな」

『それにしても…テツ君のことどういうつもり?あ、黒子テツヤ君のことね』

木吉「あぁ、あいつの事か。何も心配はしてないよ。言った通りさ。黒子は自分の限界を既に分かってる。けどそれは黒子自身が決めた限界なだけだ。それを打ち破るきっかけになればって思っただけさ」

昔からてっちゃんは何を考えているか分からなかった。今回もそう。けど何か考えているのは事実。あたしはてっちゃんを信じよう。それから暫く話し、あたしたちは別れた。1週間後にまた会えるその時まで。
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