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It’s a miracle!!!

第12章 IH予選開始!緑と青と…


テツ君の跳躍力では届かなかった。パスを読み追いつくまではいつもと同じなのに、普段のテツ君はあそこで飛ばない。そのまま追いついた火神君に助けられ、ボールは誠凛がキープ。

「そもそもらしくねーぞ。もしかしてお前のいた帝光とオーバーラップしてんじゃねーだろうな?今の相手は桐皇学園だぞ。寝てんのか!」

火神君の言葉によってテツ君の表情がいつものモノに戻った。あのコンビは良いモノですね、とリコさんに伝えると、テツ君んの変化に気が付いていなかったリコさんは、そう?と笑って見せた。それからは誠凛の流れになりかけていた。けれど火神君の1人アリウープは、見事に止められた。今の動きは…

リコ「研究されてるわね。おそらくあの子に。桃井の正体は情報収集のスペシャリスト、いわば諜報部員ってわけね」

降旗「まずくないスか!?なんか手を打たないと…」

リコ「必要ないわ、このまま行くわよ!いくら正確な情報を持っていたとしても、それは過去のモノでしょ。人間は成長するのよ。そんな常識も知らないで、知ったかぶってんじゃないわよ!」

『いえ、まずいと思います』

リコ「えっ!?」

『以前征ちゃん…帝光時代の主将に聞いたことがあります。さつきは集めた情報を分析して、その後相手がどう成長するかまで読んでくるらしいです。最後の秘訣は女の勘らしいですけど。…けれどもさつきにも読めないことはある』

日向先輩の新しいパターンのドリブルにも反応した桐皇。それでも彼は、テツ君の動きだけはさつきにも読めない。同じようにドリブル突破しようとした日向先輩に、テツ君がスクリーンでヘルプを入れた。

リコ「そういうこと。黒子君は女の勘でも、次何をするか分からない!」

そして第1Qは終了し得点は21対25の4点ビハインド。

リコ「第2Q、黒子君と火神君を中心に攻めるわよ!情報ってのは多いほど精度が上がるものよ。日向君たち2年生は1年分多く研究されるわ。その点2人はまだ情報が圧倒的に少ないし、黒子君は予想困難、火神君は発展途上。桃井の裏をかける可能性があるとしたらあなた達よ。暴れろ、ルーキー!」

リコさんの言葉通り、テツ君と火神君の連携技によってダンクを狙う。ブロックは2枚ついていたけど、火神君は空中での滞在時間が圧倒的に長かった。そのままボールを叩きつける。着地したと同時に、ある事に気が付いた。
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