第12章 IH予選開始!緑と青と…
日向「黒子寝んなぁぁ!」
『捺美ィ!あんたも寝ないの!』
日向「水瀬もか…それにしてもやっぱ女子がいるって…いいもんだな」
リコ「日向君?…歯ァ食いしばれぇぇぇ!」
少し変態発言をした日向先輩に向かってリコさんの正義の鉄拳が飛ぶ。苦笑いしながらお兄ちゃんと藍の元へ向かった。
『どう?データ取れた?』
藍「智也さんに教えてもらったからばっちり!朱音は疲れてないようだけど、まだまだ余裕なの?」
『まさか。もう全身クタクタだよ。けどさすがリコさん、考えられたトレーニングだよ』
兄「それにしても、朱音。お前また胸成長したか?確か去年海に行った時は…ぶっ!」
『実の妹のどこを見とんじゃこの変態兄貴ぃぃぃ!』
とんでもないことを言い出したお兄ちゃんを思いっきり殴ってやった。それにつられて藍までDくらいかな、なんて言ってくる。藍の前で指の骨をポキポキ鳴らすと、蛇に睨まれたカエルが如く身を縮ませた。
「面白い練習してますねー」
ふいに聞こえた声に、室内は静かになる。そしてすぐに誠凛の人たちから反応が来る。どちら様?と尋ねるリコさんにその人物、さつきが答える。
「テツ君の彼女です。決勝リーグまで待てなくて来ちゃいました。あと朱音ちゃんにも」
日向「若槻…?それに、テツ君?」
「黒子テツヤ君」
「「「「「「「「ええええええええ!?」」」」」」」」」
室内だから声が響いて煩い。
『さつき、久しぶり。けど少し声が大きいからもう少し静か…』
「朱音ちゃーん!会いたかったぁぁ!元気だった!?やーん、また可愛くなってるー!」
『さ、さつき…!胸が…死んじゃう!』
抱き着いてきたさつきの胸に窒息死させられそうになった。てかこんなこと、中2の合宿でもあったような…
日向「…あの2人、絵になる…」
リコ「何言ってんだ貴様はぁぁぁ!」
再び日向先輩はリコさんの餌食になった。そしてテツ君がプールから上がり、さつきがそれに気付く。
「テツ君!?久しぶり、会いたかったー!」
さつきはあたしにやったのと同じようにテツ君に抱き着いた。けれどテツ君はいつもと変わらない。さつきの胸に抱き着かれて動じないとは…さすがテツ君。
日向「ちょっ…いやいやいや!でも何で黒子!?さえねーし薄いしパッとしねーし!」