第12章 IH予選開始!緑と青と…
藍「凜子。ここに呼ばれた理由、分かってるよね?」
凜子「うっ…テストのこと…」
「え?何?結城も頭悪ィの?」
リコ「何勝ち誇ったようにしてんだこのバ火神ぃ!」
火神君は再びリコさんによってノックアウトさせられていた。そしてあたしは凜子に向き合う。
『藍、凜子の中間の結果見せて』
藍から手渡された凜子の結果は散々だった。なぜ藍が持っているかは、彼女が敏腕マネージャーだから。…答えになってないか。それよりも問題は思ったより深刻そうだった。あたしが小さく溜息をつくと、凜子はビクビクしながらごめんなさいと呟いた。
凜子「だって高校の授業って進むの速いし、難しいんだもん。練習だって今までよりキツイし…あ、朱音に文句があるわけじゃないよ。けど私は朱音みたいに上手く出来ないし…」
リコ「大丈夫よ、凜子ちゃん。朱音ちゃん、火神君と一緒に凜子ちゃんも私たちが面倒見るわ」
「え?先輩達皆教えるほど頭良いの?ですか?」
リコ「なめんなぁぁぁぁ!」
三度吹き飛ばされた火神君は言わなくても分かるだろう。先輩たちの成績は、リコさんが2位、小金井先輩が52位、伊月先輩が71位etc…日向先輩は112位という何とも微妙な順位だったけど。
「監督2位!?そんな頭いいんすか!でも主将は…眼鏡の割に思ったより…」
日向「眼鏡が全員頭いいと思うなよ!てか真ん中より上だからいいんだよ!」
「というか火神君。監督も凄いですが、もっと凄い人が近くにいますよ」
「え?」
茉実「朱音は中学時代から学年主席よ!もちろん、今もね」
「「「「「「「えぇーーーーー!?」」」」」」」
「マジかよ!若槻ってそんな頭いいの!?てかそれじゃ監督の2位も霞んじまって…」
リコ「バ火神だけには言われたくないわぁぁぁ!そんなことより、凄いじゃない!鈴城って超進学校じゃない!」
『あ、いえ…きっとマグレが続いただけですから。それより凜子。今日からあたしの家に泊まる事。テストまで残り2日しかないから、徹夜でやるよ!皆も、大丈夫だよね』