第12章 IH予選開始!緑と青と…
秀徳はすかさずTOを要請。
笠松「秀徳は残り2分、全て緑間で行くだろうな」
雅「火神君は限界のはずじゃ…!」
『テツ君がいる。テツ君が機能した時の凄さって分かる?』
藍「パスに幅が出るから…攻撃力の向上じゃないの?」
『それもあるけど、スティールも増える』
茉実「そうか!火神君のハッタリがばれたら緑間君にパスが集中する!つまり、パスコースを教えてるようなモノだ!」
それでも秀徳には大坪さんがいる。カウンターに走った日向先輩も止められた。そしてそのまま得点は両チーム得点されることは無く、時間だけが過ぎていく。
「何か不気味ッスね。もっと激しくなるかと思ったんスけど…」
笠松「あぁ。秀徳がペースを落としてから急にスコアが凍り付いちまった。残り1分、おそらく動き始めたら一気だ」
そしてすぐに試合は動いた。真ちゃんにボールが渡り、3Pが決まる。このまま決まるかと思いきや、日向先輩の3Pで負けじと追いすがる。ボールが外に出て、誠凛ボールで時計が止まる。
「残り15秒!」
笠松「誠凛逆転の最初で最後のチャンスだ!」
ここで日向先輩のマークに大坪さんがつく。3Pを最優先で止めにきた結果だった。
笠松「それでも誠凛は3Pしかねぇ。日向が決められなければ負けだ」
『…大丈夫ですよ、日向先輩なら。この試合の前、リコ先輩から聞きました。去年トリプルスコアで負けて、現実の壁みたいなのを思い知らされてやめようと思ったって。それでもやっぱバスケが大好きで、もがいて…もがいてここまで這い上がって来たんだ、だから負けるわけにはいかないって。そう日向先輩が言ってたそうです』
火神君が大坪さんにスクリーンをして足止めをしている間に、日向先輩は3Pラインから遠くに向かって走り出した。そしてパスが通る。
伊月「決めろ日向ァ!」