第10章 入学式、そして始動…!
「若槻、そんなにすげーのか?」
凜子「あ、疑ってるー。朱音は本当に強いんだよ!」
『そんなに凄くないよ、火神君。それに3連覇出来たのは、ここにいる皆のおかげですから』
リコ「もしかしてあなたたち、全員…」
優希「その通りです。私たち全員、元鈴城中レギュラーだったんです」
もう慣れました、この驚き加減。けど確かに元鈴城中のレギュラーが全員新設校である誠凛にいたら驚くかもね。女バスにいたっては無名校だし。
「その鈴城中ってそんなに強かったのか?女のチームだろ」
「彼女たちは強いですよ。1度だけ試合をしたことがあるんですが、いくらキセキの世代の皆が才能開花する前だったとしても、引き分けになったくらい強いです。あの頃の僕たちは2連覇目前でしたから実力もありました。それでも勝てませんでしたから」
あの試合は今でも忘れません、とテツ君は言う。それに、才能が開花した今でも勝てるか分かりません。彼女たちも成長していますから、とも。あ、火神君の眼が光った。嫌な予感。
「若槻!勝負しようぜ!」
やっぱり。けど男バスの監督のリコ先輩にこっぴどく叱られていた。ドンマイ、火神君。そして、そろそろ暗くなったこともあり、男バスの練習もここまでということも聞き、あたしたちも解散した。