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It’s a miracle!!!

第10章 入学式、そして始動…!


すぐにやっちゃん(八石先生のこと。石黒君命名)がきて、SHR(ショートホームルーム)が始まった。内容は1限の内容で、委員会と係を決める役員を決めるモノだった。…なんかよく分からなくなってしまったけど、とにかく代理のリーダーを決めるということで、あたしは頬杖をついていた。内心ではドキドキしながら。鈴城の時はいつも委員とか推薦されてしまっていたあたし。だけど今回は大丈夫だよね…このクラスに鈴城出身はあたしだけだし、そんないじめみたいなことは起きないよね…

生徒「やっちゃーん、それなら若槻さんが適任だと思いまーす」

…今なんて言った!?彼の言葉に続き、僕もそう思いまーすとか、意義ありませーんとか、鈴城時代を思い出させるような光景が広がった。

八石「じゃあ1人目は若槻なー。あともう1人いた方が楽だろーから、そうだな…火神頼むわ」

「なんでだよ!?意味わかんねぇ!」

『異議あり!納得いきませーん』

八石「だーいじょうぶだって。これで本決まりじゃないからよ。臨時っつーことで、な?」

「ぐっ…わーったよ。しょうがねぇ、やるか若槻」

…うわ、本当に馬鹿だよ、バ火神だったよ。そんなんやっちゃんの企みにまんまと引っかかってるじゃん。もう委員を押し付けられてるようなもんじゃん。あたしは溜息をつき、机に突っ伏した。

それから案の定、あたしと火神君は学級委員になった。誰も立候補がいないから、というやっちゃんの言葉によって。ほら、火神君。君はもう少し人を疑うということを覚えなさい、と言うと火神君の口から白い魂みたいなものが抜けていった。あたしは正直中学からこういう役割が多かったから、延長線のように捉えていたけど。

いろいろ揉めたけど、どうにか全員の委員会と係を決め終わった。花帆や石黒君に同情すらされたけど、何事もなく1日を終えた。そして放課後。あたしは茉実たちと一緒に体育館に向かった。無事に女バス創設の申請も通り、今日は部室の掃除の日になった。

新しく割り当てられた部室は、体育館から割と近い所だった。隣には女バレの部室があり、あたしたちの部室は角部屋だった。まだ一度も使われていない部室は綺麗で何も無かった。ただ数個のロッカーがあるのみ。掃除するまでもないと考えたあたしたちは、男バスの練習を見に行くことにした。
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