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It’s a miracle!!!

第3章 接触


そして更に一言付け加えたい。

『…広いね、帝光中』

「「「…うん」」」

もう広いどころじゃない。鈴城もそこそこ広い。けど帝光は比にならない。だってこれ、帝光に鈴城2つ分は軽く入るよ。

『とりあえず、職員室行こうか』

あたしの言葉に黙って皆ついてきてくれた。そして歩き続けて約10分後、ようやく職員室を見つけた。迷ったではなく、ひたすら歩いて。そしてその間、あたしたちはひたすら視線を集めた。こっちを見てヒソヒソと話す。別に普段試合とかで視線を集めることは慣れているし、場違いでいるわけではない。あたしたちは招かれたんだ。

というかそんなことより目の前には藍、左には早瀬君、右には栗田君がなぜか張り付いていて歩きにくい。うん、非常に歩きにくい。

『失礼します。鈴城中学から参りました、鈴城中生徒会の者です。今日はお招き頂きありがとうございます。担当の方はどなたでしょうか』

少し大きめの声ではっきりと言えば部屋に響く自分の声。暫く静まり返ってああ、はい!僕です!と慌てた声と共に、左にある教室に入っていてくれと頼まれる。すぐこちらも連れてくるから、と。その指示に従い教室へ入った。

早瀬「ふぅー、緊張した!」

栗田「いや、早瀬何もしてねーじゃん。俺もだけどさ」

あ、いいなー男の子。すぐに誰とでも打ち解けるって。別に女の子だからって友達が出来ないってわけじゃないけど。むしろあたしは恵まれているし。けど、うん。やっぱり男の子っていいよね。

早瀬「しっかし若槻さんって本当にすげーよな!」

『あたし?』

栗田「他にだれがいるんだよ。さっきはもちろん、部の先輩の時だって。普通いくら主将とは言え、先輩が後輩に偉そうな態度とられて、普通は黙っちゃいねーよ?」

藍「栗田くんっ!」

栗田「別に悪いとは言ってねーよ。寧ろ尊敬してる。そこまで信頼されてるなんてすげーよ」

な!と栗田君は早瀬君に笑う。だよな!と早瀬君も笑顔で返す。その時思った。この生徒会でなら上手くやれると。ありがとうと返すと二人は顔を赤くした。藍も今はしょうがないか、と笑顔で言ってる。…これはなぜだろう。

すると扉が静かに開いた。

そこに立っていたのは、いつかどこかで見たはずなんだけど思い出せない、赤髪の男の子を先頭に4人が立っていた。
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