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It’s a miracle!!!

第3章 接触


職員室を出ると、そこには練習着を着た汐音先輩がいた。すみません先輩、あたしと藍は生徒会で遅くなります。と伝えれば早く帰ってきてね、事故の無いようにと一言。かっこいいよ先輩、男前だよ先輩。もしも遅くなった時のためにと大まかにメニューを伝えるあたしは主将モードオンだ。敬語をやめる。仕事柄か隣で藍がそれを紙に書き留める。汐音先輩のメニューを伝えたときは少し笑ってた藍と、顔を引きつらせた先輩。さっきの男前だけでは許してあげないんだから。

汐音先輩と別れてとりあえず教室に鞄を取りに行く。ちらほらと吹奏楽部の部員たちからブーとメロディではない音が聞こえ始めた。

藍「朱音ー?行くよー?」

『あ、今行く!』

いつもとは違う放課後に覚えた新鮮さを胸にしまい、藍の元へ向かった。するとそこには誰だったかな、あたし名前覚えるの苦手なんだよね。とにかく副会長君と会計君がいた。

翔太「俺、早瀬翔太(はやせ しょうた)!サッカー部で3組!だから立花さんとは一緒なクラス。つっても話したのは初めてだけどな。副会長になったから、よろしく頼むぜ、会長!」

藍「朱音!早瀬君は爽やか君だけどちゃっかり朱音のファンクラブ入ってるから油断しちゃだめだよ!」

するとさっきのクールフェイスはどこへやら。途端に顔を真っ赤にして立花さん!と叫ぶ早瀬君はなんか可愛い。あれ、お姉ちゃんみたいな気分。

彰浩「俺は会計になった栗田彰浩(くりた あきひろ)。テニス部で5組。ここにいる全員とは初めましてだから、どうぞよろしく」

藍「朱音!騙されちゃダメ!栗田くんは清楚そうに見えてちゃっかり者だから!やっぱりちゃっかり朱音のファンクラブ入ってるから!」

彰浩「だから何で知ってんの!?」

相変わらずあたしたちのマネージャーは敵に回したくないと思った。
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