• テキストサイズ

It’s a miracle!!!

第8章 全中で


『久しぶり。皆元気だった?』

「やぁ、朱音。もちろん僕は…」

「久しぶりッス!と言っても昨日の電話以来ッスけどね!」

征ちゃんは涼君に話の途中で遮られてムッとした様子だったけど、すぐに驚きの表情に変わっていた。

『やっぱり電話と直接話すのは違うよ!あ、真ちゃん。これ昨日言ってた物だよ。それにしても翌日のラッキーアイテムまで教えてくれるなんて、おは朝って親切なんだね』

「すまない、朱音。恩に着るのだよ。俺はこのシステムにかなり助けられているのだよ」

「ね~朱音ちーん。この前言ってた新作のお菓子、持ってきてくれた~?」

『もちろんだよ!けど試合前に食べ過ぎないようにね』

「なー朱音!この間のテツのあの写メどうだった?傑作だよな!」

『ダメだよ大ちゃん!あんなふふっ…あんな写メ撮っちゃふはっ…テツ君が可愛そうだよ…ふふっ』

「朱音さん、ちょいちょい笑うのやめてくれませんか。それに青峰君、その写メは朱音さんに送ってもらいました。僕はもう君の影をやめます」

「テツ!?尋常じゃない怒り方なんだけど!?」

「…ちょっと待て」

皆の楽しそうな声の中に、不機嫌そうな征ちゃんの声が交わる。その声に皆が反応した。そして征ちゃんを見る。

「…真太郎、大輝、敦、涼太、テツヤ。君たちはこの忙しい中で朱音に連絡を取っていたのか?」

「?当たり前じゃないッスか」

「…すまない朱音。こいつらがここまで非常識だとは考えていなかった。迷惑をかけてしまった」

『?迷惑なんかじゃないよ?むしろいろんな話が出来て楽しかったし。あ、時間のこと?メールは暇な時間に返すし、電話もそんなに長時間話さないから大丈夫だよ!』

この忙しい中であたしの時間を引き裂いてまで彼らの相手をさせてしまった、と思い込んでいるはずの征ちゃんに伝えると、征ちゃんは目にも分かるぐらいシュンとなってしまった。
/ 483ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp