第3章 買い物にいこう
美月さんに押し切られた形で、解術までの間お世話になることになってしまった。…出ていくのが美月さんの迷惑になるなら仕方ない。それにしても彼女にとって俺は「異性の男」じゃなくて「年の離れた弟」認定されていることに何故か少しモヤッとした。
「カカシくん、自分の家だと思ってね!」
…美月さん!もうちょっと危機感もってください!
「…よ、よろしくお願いします…美月さん…」
にこにこと笑う美月を後目に、よく分からないモヤモヤに葛藤するカカシだった。
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「そうと決まればカカシくん!お買い物に行こう!」
朝食を食べ終わり、洗い終わった食器類を棚に片付けていると身支度を終えた美月さんが部屋から出てきた。
「…?買い物ですか?それは付き合いますけど…一体何を買うんです?」
「もちろん、カカシくんの服と日用品だよ〜いつまで居なきゃならないか分からないけど、私の大きめの服を着るのも嫌だろうし、下着も必要でしょ?それから食料品も。カカシくんにたくさん食べさせてあげたいからね!」
美月さんは膝下の女性らしいスカートを翻してカバンにチェストの引き出しに入っていた財布やらを詰め込んでいた。
「ちょ、美月さん!?いいです、美月さんの大切なお金を俺なんかのために使っちゃだめですって!!」
彼女の家に世話になるだけで充分すぎるほどなのに。お金を使わせるなんて申し訳なさすぎる…!
カカシは美月の所まで瞬身で移動すると美月の肩をガシッと掴んで詰め寄った。
「部屋に置いてもらうだけで充分ですから…!ね、何も買わなくていいですから―――…んむ!?」
両頬を美月さんの両手によって挟まれた。
「カカシくん、遠慮するのはこの口か?この口なのかな!?ほっぺたもにゅもにゅの刑~〜!」
もにゅもにゅもにゅもにゅ
「自分で!自分を!卑下しちゃダメ〜〜!」
「むおっ!美月しゃん…やめっ〜〜っっわ、分かりましゅたっ!もう言いましぇんからっ!は、はなしてぇ…っ」
どうやら「俺なんか」という発言が気に入らなかったようだ。昨日も軽くはたかれたのも「俺の変わりなんかいくらでも…」と言ったからだ。
もう言わないというと俺の両頬は解放された。