第12章 R18 ユリイカ【同棲現パロ】
……はずだった。
「うぁっ!」
ハンジの背中に伝わる体温。
の指が円を描くように、胸の突起をやわやわと刺激した。
爪が先端を引っかくたび、ぴくりと反応を見せる。
「ちょ、あっぶな……何いきなり!?飲んじゃったんだけど!」
「いつも私がやられてばっかりだなって思ったの!」
「いやさ…バトルじゃないんだから…」
さっきまでの空気を打ち消すようには笑った。
屈託ない表情は眩しく、吹きこぼれるほどの生命を感じさせた。
ハンジは猛然と歯磨きを終わらせ、同じ手順でクリームを塗る。
そして洗面台に手をつくと、ふふ、と不敵な笑みを浮かべた。
_____これは、まずいかもしれない。
「このっ……」
「わ!?」
くるりと体を捻ったかと思えば、より高い位置からキスが降ってくる。
額、鼻先、頬……肝心の唇へは触れないまま。
焦れったく下へ降り、ハンジの指がキャミソールの紐をずらすと、湿った舌が鎖骨を滑る。
ひきつれるような吐息をもらすは、ついもどかしさに眉を寄せた。
深く触って、ちゃんとキスして、もっと、もっと。
「…ちゃんと言わなきゃだめだろ?」
「へ…?」
気が付くと、壁際まで追い詰められていた。
脚の間にハンジの素肌がしずめられ、身動きがとれない。
「ねえ、はどうしたいの?」
「 ……っ!…もっと、」
「ん?」
「もっと、ほしい」
「…よく言えたね」
すると、やっと唇にキスが落ちた。
ただしい位置に、ただしい幸福が咲く。
「んんっ…!は…ん」
ハンジは水音を立てながら舌を入れ、ぬるぬると滑るのそれを、貪るように味わう。
「ん、ふ…っ ぁ…… 」
「あはは、もうバテちゃうの?から誘ってきたくせに」
「だ、って」
ハンジの指が口元を拭う。
「ベッド行く?」
「聞かないで……。わ、」
ハンジは微笑を浮かべ、を抱きかかえた。
その裏にはどんな欲が、熱が潜んでいるのか。想像に容易い。
「どうなっても知らないよ、お姫様」
「お姫様よばわりは初めてかな……」
こんな格好でそんなセリフ、まるでお笑いだ。
ぞわぞわするほど愉快な気持ちがとめられない。
死ぬほど楽しい。ハンジが、大好き。