Beloved villains 〖ツイステ短編集〗
第2章 マレウスさんと公開プレイするお話
『えっと、こんにちはマレウス先輩........。なにか御用ですか?』
マレウス先輩は私を見下ろしている、いつもより威圧感がある気がする
「........今夜、お前を迎えに行こう。」
耳元でそっと囁かれる
その悪魔の囁きのような声にゾッとした
気がついたらマレウス先輩はもうそこにはいなかった
最後に見たマレウス先輩の表情は
悪魔のような微笑みだった
マレウス先輩のあの顔が忘れられず、夜になっても散歩に行く気が起きなかった
迎えに行く?なんで私を?それにあの顔すごく怖かった。周りの生徒、泣いてる人とかいたし
自室でそんなことを考える、散歩に出なければマレウス先輩と会うこともないだろう、そう考えベッドに横になる
「約束通り、迎えに来たぞ」
『........えっ?』
声の聞こえた方を見ると、マレウス先輩はそこに居た。
『マ、マレウス先輩........どうやって入ったんですか........?』
「ふふ、気にするな、さあ行こうか」
またあの顔、目も口も笑っているはずなのにどこか背筋が寒くなる、こわい、こわい
『せ、んぱい、私、今日は........』
「残念だな.............................強制だ。」
いつの間に私の近くに来ていたマレウス先輩に抱きしめられ、驚く間もなく光が私たちを包んでいく
咄嗟に目を瞑ってしまい、次に目を開けるとそこは
マレウス先輩の部屋らしきところだった
『マ、マレウス先輩、どうして私をここに........』
「...............」
何も答えずに心底愛おしい、という表情で私を見ているマレウス先輩。綺麗な顔なのにどこか狂気を孕んでいる
『マレウス先輩、私、今日は帰........』
「帰さない。せっかく手に入れたんだ。僕は早々手放さないぞ........。」
帰ります、そう言おうと思った瞬間、マレウス先輩は喋りだした。
本当にどうしちゃったんだろう。
「僕はお前に好意を抱いている」
え、今衝撃的な一言がきこえたような気がする