Second reincarnation【ツイステ】
第15章 魅力的な海
ラウンジの仕事も二回目だけど、何となく手慣れてきた
言われた料理を覚えて厨房に伝えて、指定された料理を持っていくだけ…
元々暗記は得意だったから意外と自分に合っていたかもしれない。結構楽しくこなせていた
「いやー…手の掛からない従業員は久しぶりだな」
「久しぶり…ってことは前にも誰か生徒が働いてたんですか?」
「前にも何人かな。金欠の奴とかが頼み込んでくるんだよ…ここで働かせてください!ってね」
「ですが九割は店の金を盗りにきた泥棒だったり、特定の生徒に毒を盛ろうと企んでいたり…手がかかる以前の問題児ばかりでしたね」
「犯罪じゃないですか!?大丈夫だったんですか…?」
「ジェイドにはそういうのを事前に知れるちょっと特殊なユニーク魔法があるんだ。面接と称して内心をチェックすんのさ」
「詳しい原理は企業秘密ですが…」
かじりとる歯(ショック・ザ・ハート)というユニーク魔法だと、ジェイド先輩が教えてくれた
そんなユニーク魔法もあるんだ…
「…私も魔法が使えるってことは、先輩たちみたいな特別な魔法を使えるってことですよね?」
「そうですね…ユニーク魔法は特にその人にしか使えない特殊なものです。あるとは思いますが、生み出すのは本人の力量といった所でしょうか」
「力量…ですか…」
「難しく考えなくてもいーじゃん。頭にぽんって出てくるもんだし」
「フロイドの話は宛てになんねーな…」
閉店したラウンジの掃除や片付けをしながら、わちゃわちゃとそんな話になる