Second reincarnation【ツイステ】
第10章 お礼
「やっぱり…先輩方は仲がいいんですね」
ふふふ…と、声をあまり出さないように抑えたつもりだったけど
その言葉にシロ先輩以外の先輩たちの様子が変わる
「…昔からの腐れ縁なだけです…」
「そーそー。…でもまぁ、仲良いのは本当だよねぇ?」
「そうですねフロイド。…珊瑚の海の初等部の頃から、僕らは一緒でしたから」
「三人はずっと一緒の学校だったってことなんですね。…シロ先輩は?……シロ先輩?」
…さっきからぼうっと私の顔を見ていたシロ先輩から返事がなくて、名前を呼び直す
すぐにハッとした表情になって、いつもの様子で返事を返してくれた
「オレはここに来てから三人と知り合ったんだ。…ここよりもっと離れたところから来たから、他に知り合いもいなくて結構頼りにしてる」
「へぇ…なんだか強い友情で繋がってる…って感じですね!…先輩たちが私の先輩で…良かったです」
初めてこの学校に来たときは、これからどうしようってずっと悩んでたけど
同級生は優しいし、学園長も理解があって、授業も部活もとても楽しい
そして同じ寮の先輩もいい人たちばかり
私って結構恵まれた環境にいるんじゃないだろうか
そう思って、また無意識に笑みが漏れる
「じゃあ、明日のラウンジのお仕事よろしくお願いします!精一杯頑張ります」
「ええ、よろしくお願いしますね、レイさん」
アズール先輩にそう言われて、今度こそ談話室の扉に手を伸ばす
明日がとっても楽しみだ…
そう思いながら扉を閉じて、自分の部屋に向かった