Second reincarnation【ツイステ】
第28章 透ける日々
レイの部屋についてアズールがノックをするとそんな返事が返ってくる
…声は…気の乗ってない時の雰囲気だ
三人で部屋に入って、すぐ目の前にあるベッドにいる二人のもとに近づく
「あれから何か変化は?」
「特になんも…ただ寝てるだけ」
「そうですか…こちらは鏡の使用許可をいただけました。準備が整い次第いつでも使えます。…あとはレイさん次第ですね…」
「うん…」
…まるでお通夜状態…と言った感じの重苦しい空気が漂う中、ジェイドが口を開く
「…状況が状況なので、常に誰か一人看病にあたって過ごしましょう。フロイドに頼みたいところですが僕たちにも学園生活がありますし…」
「そうですね…そうした方がよろしいでしょう。フロイドも、それでいいですね?いくらお前でも常につきっきりというわけにもいかないでしょう」
「それは…そうかもだけど…」
「ゴーストもお手伝いに来てくれるんだろ?…きっと大丈夫だよフロイド」
三人でなだめて、フロイドに言い聞かせてようやく首を縦に振る
いまだにレイの片手は透けたままだ…戻る気配もなければ、悪化する気配もない
それからというもの、四人で一日一日交代で見張りをする日が一週間ほど続く
レイが入学してから、半年が過ぎようとしていた