Second reincarnation【ツイステ】
第24章 自白デー
シロ先輩には悪いけど、一人にするには確かに可愛そうだからなんとも言えない…
シロ先輩の方といえば、昼にも着替えていたせいか、制服がびしょびしょになることに関して軽く癇癪をあげる
「またかよ!何回着替えれば良いんだよ!」
「今回は自業自得なので、クリーニング代は経費で落としませんからね。水着でも着れば良いんじゃないですか」
「クッ…シャツは脱ぐか…」
「包帯は防水性ですから安心してください。まぁ滲むものは滲むのでそこは諦めてください」
「しょうがない…寂しがりやのウツボの面倒見るとするか…」
そう言って、着ていた制服のジャケットを脱いで腕にかける
私たちもラウンジに行く用事があるから、シロ先輩に付いて談話室を出ることにした
ラウンジの中にある広めの水槽の縁に座っていたジェイド先輩と、私含め全員の目が合う
人魚って外に出てても大丈夫なんだ…
「体表が濡れてる少しの間だけだったら良いけど、基本的にエラ呼吸だよ小エビちゃん」
「そうなんですか。やっぱりそこはお魚と同じなんですね」
「じゃあオレは水責めにあってくる…」
「仕方ありませんね…放課後ですし、僕も行きますよ」
そう言ってシロ先輩と同じようにジャケットをソファーにかけて、アズール先輩はシャツを着たまま、シロ先輩はシャツだけ脱いでジェイド先輩の方に向かって行った
…シロ先輩の腹部には、痛々しい見た目の包帯がぐるぐる巻きに巻かれている
幸い血は滲んでない…本当に血は出ないんだなって改めて思う
…でもなんだろう…なんか…なんか思い出せそうな…
「小エビちゃん?どーしたの?」
「あ、いえ!すみませんボーッとしちゃって…何から手伝いますか?」
「じゃあ肉の下処理頼んで良い?揚げるのは危ないからオレがやったげる」
「…分かりました」
こういう細かい気遣いが、ちょっとこそばゆい…
たぶん私、恋人みたいな関係の異性が居たことなかったからだと思うけど
フロイド先輩の優しさが、実はすごく嬉しかったりする
微笑みながら調理の手伝いを始める
私はさっき…一体何を思い出せそうになってたんだろう