Second reincarnation【ツイステ】
第23章 痛覚麻痺
急いでラウンジに駆け込んで、フロイドが開けてくれた水槽の入り口からジェイドを水の中に押し込む
…間に合った…とは思うけどどうだろう…
「ってうわ、なにそのクリオネちゃんの腹の傷…外でなにがあったわけ」
「全部話してやりたいけど、とりあえずジェイド頼む。オレもさすがに包帯くらい巻かないと…」
「ジェイドはしばらくすれば目覚めると思うけど。…よく見たら頭にも青痣できてね?見た目だけだったらクリオネちゃんのがヤバそうなんだけど」
「オレが生きてたら二回くらいは死んでたかな…死人様々だった…こんなの二度はごめんだけどな」
「それで本当にクリオネちゃんが死んだら困るじゃん。…ジェイド見てて、オレアズールに人間になる薬貰ってくるから」
「…ああ」
…困るんだ…
オレの代わりくらい他の奴でも代役が務まりそうだと思ってたのに
「…もうちょっと人間扱いしても良いのか…モンスターだけど」
今まで自分は普通じゃないからと、少し距離を置いて自分のことは無碍に扱ってきたけど
そうしたら叱ってくれる奴がいるのか
…本人達に言ったら怒られそうだから口には出さないけど…それは少しだけ、気分が良い
自然にこぼれる微笑みを、隠すことなくアズールとフロイドが来るまで水中に漂うジェイドを眺めていた