Second reincarnation【ツイステ】
第23章 痛覚麻痺
…どのくらい経ったっけ
ぼんやり仰向けで空を眺めながらそんなことを思う
呼び出されて校舎裏に来てみれば、待ってましたと言わんばかりに四人の三年生に囲まれた
どの顔も、アズールが持ってた危険人物リストで見た事がある
「あれ?レイ…知りませんか?」
わざと、戯けたように喋る
そんなオレの態度に笑う先輩たちの様子も、その後の行動も、思っていた通りのものだった
多分呼びつけられた理由は腹いせだろうか
アズールにも敵わない
双子にも敵わない
レイに手も出せない
なら、残った奴に矛先が行くのはまぁよくあることだ
重要事項を聞き出したくてしばらく大人しく殴られるフリでもしてやろうかと思ってたけど、こいつら相当間抜けなようで初っ端から喋ってくれた
「本当にくるとはな…お前もあの一年の女に気でもあったのか?」
「まさか。可愛い後輩から呼び出されたら先輩として従うのがマナーでしょう」
「どうだかな。…お前がリーチ兄弟たちとつるんでるのは知ってたんだ。盗撮動画を餌にすりゃくるとは思ってたけどまさかこんなあっさり釣れるとは思わなかったぜ」
「餌…ってことは現物がここに?」
「やっぱりそれが狙いかよ!でも残念だったな…そんなものあったらオレたちがもっと有効活用してやってるっての」
…つまり嘘だそうな
ならこんなところに長居することはない…真偽も、後日ジェイドに確かめて貰えば済むし
ため息を一つ吐いてその場で方向転換して立ち去ろうとしたら、当たり前だけど肩を掴まれて呼び止められる