第12章 ー雄英体育祭・障害物競走ー
「調子乗んなよ!!A組オラァ!!」
「何故品位を貶めるような事をするんだ!」
「ヘドロヤロー!!」
他クラスから様々な野次が飛び交う中
元凶である彼は気にすることなく振り返る
「せめて跳ねの良い踏み台になってくれ」
そして右手の親指を立て首を切るように
クイッとやる彼にさらに野次が飛び交った
「どんだけ自信過剰だよ…
この俺が潰したるわ!!」
(自信…あるなら勝己なら笑って言うよね)
入学当初から自信満々で俺様な彼が
無表情で告げた言葉は追い込むためだろう
そして選手宣誓を言い終えた彼は
壇上から降りようとしたが何故かまた戻った
「あーあと言い忘れた…1-A神無月椿紗」
突然壇上から名指しされ顔を上げると
マイク片手にニヤッとした勝己と目が合う
その顔が悪魔の笑みにしか見えなくて
「俺が1位になったらお前俺の女な」
『…はぁぁぁぁ!!?』
案の定その口から放たれた言葉に
私含め周りがまた騒いだのは言うまでもない