第23章 ー救出作戦・・・そして再会ー
**椿紗side**
目を開けると見慣れない天井が広がる
「…目ェ覚めたかよ」
不意に聞こえたその声は
森の中ですれ違った声の主と同じ
『…ツッ、貴方…誰よ』
痛む頭を抑え起き上がりながらそいつを見る
ツギハギに皮膚に冷めた冷たい眼ーー
何だか誰かに似ているようなそんな気がした
「椿紗!」
男に気を取られ周りを見ていなくて
呼ばれた方を見れば何故か勝己が居いる
『か、つき?何でここにー』
彼を取り囲むように立つ人ーー
その中にはUSJ事件の時に居た2人がいた
「ははっ…久しぶりだなぁ、神無月椿紗…
先生にお前の事詳しく聞いた…お前は俺と似ている」
そう言って前に立つ死柄木は
私の顎をクイッと掴むと顔を近付けてくる
「そいつから離れろ!!」
『…"私に触れるな"!!』
唇が触れる直前に個性で何とか阻止する
もう二度と触れられないように
身体中を電気で覆って戦闘態勢を取った
「ふっ…黒霧、コンプレス
……また眠らせてしまっておけ」
コンプレスと呼ばれた仮面を着けた男
そいつが近づいてくる中
勝己の後ろのドアからノック音が聞こえた
「どーもーピザーラ神野店ですぅ」
何ともまぁこの場に合わない陽気な声
誰もがその異様な出来事に言葉を失った
そしてその直後…それは一瞬の出来事
「SMASSH!!!」
その声と共に壁を打ち破って現れたのは
NO.1ヒーローであるオールマイトだった
「何だァ?!」
「黒霧!ゲート!」
慌てふためくヴィラン連合に対し
次々現れるヒーローが彼らを拘束する
「爆豪少年、神無月少女…遅くなってすまない。
怖かったろうによく耐えたな、もう大丈夫だ!」
「こ、怖くねぇよ!余裕だっくそ!」
私達二人の肩を抱いて彼はいつもの笑顔を見せた