第2章 ー雄英高校ー
ある程度の種目が終わりグラウンドへ戻ると
緑色の無造作ヘアーの男の子が投げる番だ
(あの子何かずっと不安そうにしてた子だ…)
目立つような成績が出せてない彼は顔色が悪い
「緑谷君は、このままだとマズイぞ…」
「ったりめーだ!!無個性のザコだぞ!」
「無個性?!彼が入試時に
何を成したか知らんのか!!」
「はぁ?!」
メガネの真面目そうな子と爆豪君の会話
それを聞きながら私はただ彼を見つめる
そして彼が一投目を投げ
…記録は46mだった
何かをしようとしたのは
目に見えて分かるのに普通の記録
「"個性"を消した」
突然相澤先生がそう言って彼へ近づく
小声で話してるせいか内容は分からない
その時に微かに聞こえた
"抹消ヒーロー・イレイザーヘッド"の名前
「イレイザー…俺知らない」
「名前だけは聞いたことある!
アングラ系ヒーローだよ!!」
(相手の個性を消すなんて…強いな)
暫くして話が終わったのか
先生は彼から離れ目薬をさしている
何を言われたのか分からないが
その後の緑谷君が投げたボールは
705.3mという大記録を出した