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Mirror【R18】

第8章 ひと月の性愛




「あれ? 瑞稀くん」

職場のビルから出てきた美和が瑞稀の姿を見付けて走って来た。

「今日は道場帰りだからついでに寄ってみた」
「そっか。 習ってるって言ってたもんね。 でも、連絡してくれれば良かったのに。 ずっと待ってたの?」

美和は会うといつも嬉しそうに走ってくる。
犬かなんかだったら尻尾振ってんのかな。

「でも、嬉しい。……え? なんかおかしい?」
「いや、可愛いなって」
「え、……え!?」

美和の顔が赤くなる。

「ん?」
「瑞稀くんにそんな事言われたの初めてだよ」
「そっか。……ごめんな」
「?いいけど」

「飯でも食ってく?」
「うーん……あたし瑞稀くんちのご飯に餌付けられてんのよね。 滅茶苦茶美味しいもん」
「まあ、……美和には肉しか出さないようにしてるらしいしな。 じゃ帰るか」

「瑞稀くん、なんかあった? 外食とか言い出すのも珍しいよ」
「……なにも」





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