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Mirror【R18】

第7章 救うも止めるも艶を添えるも理性


高雄は瑞稀の目の前のテーブルに写真を滑り投げた。
美和が映っている。

「今の女性だな。 可愛い子じゃないか。 まだヒヨっ子だが一流企業のエンジニアらしい。 生まれも経歴も問題無い」

「……あんたは何考えてるんだ?」

「葵という娘は話にならない。 お前は私に似て趣味が良い」

そしてもう一枚、美和の上に被せるように写真が投げられる。

「………!?」

「こちらの可憐な女性は?」

澤子……

「よく知ってるようだな」

「てめえ…」

「私の言う事を聞きなさい、瑞稀。 お前は潔癖な上に思い込みが過ぎる」

「脅しか? それは」

「まさか。 私はお前が一番大事なだけだ」

このように表情だけで笑顔を作っている時の親父は手に負えない事を瑞稀は知っている。
澤子を危険な目にあわせる事は出来ない。

「簡単なゲームと思えばいい。 女と付き合う事なぞ造作もない」

「ゲームなら期限を決めてくれ」

「一ヶ月」

「……解った」




瑞稀が出て行った後、ワズは高雄に聞いた。

「私は後の女性がそうだと報告致しましたが」

「もちろん解っている。 だが私は、どうも息子には甘いらしくてね」

「…はぁ」



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