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Mirror【R18】

第6章 平穏さにこそ潜む


「ぶ…」

「ふ、おい、行ったか」

「……」

逸巳が窓の外の三木の様子を瑞稀に伝える。

「行きました行きました、ミミズクみたいにちっさくなって可哀想に」

「……ぶはッ!!」
「ブフッ!! 僕もう、無理!!」

突如瑞稀と逸巳が爆笑し、事態を飲み込めなかった様子の澤子がはっと我に返る。

「ちょっと、あなた達!!」

「……ち、ちょっと待って、ふふッ…」

「ふはッ、……奴のあの顔! 腹痛てぇー……プッ」

「ふ……てか瑞稀さん、えらいお坊ちゃんじゃないですか」

「知らねえよ、家の事は……ハァ、おもしれー」

「いやぁ、ありがとうございました……あーしんど」

「こっちこそご馳走さん、腹一杯だわ俺」

「全くもう……悪ふざけが過ぎるでしょう。 呆れるわ」

「まあまあ、姉さん。 瑞稀さんのお陰であんなのと切れて良かったじゃない」

「悪い。 奴の必死感が面白くて、つい」

二人は顔を見合わせてまた笑い転げ、澤子は首を左右に振って複雑な表情で夕食の準備に取り掛かった。


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