第3章 健全な精神は健全な肉体に宿りかし
「あ、あっ……」
「はぁっ」
薄暗い部屋の中で女達の甘い声が響く。
高雄は思う。
──昨晩の女程では無いがこれも悪くない。
後ろ向きに高雄の上に乗っている女の身体を前に押し出すと、結合部からは濡れたピンク色の内膜がめくれ上がって名残惜しそうに咥えこもうとする。
その淫靡な光景に高雄は性欲とは別の欲望を覚え喉を鳴らす。
「まあ、飽食はいけない」
高雄の『食事』は月に一度と決めている。
定期的な食事のお陰で瑞稀とは違い、高雄はごく普通の食物も口にする事が出来た。
充分に溢れている女の身体を離すと、高雄は足の間に顔を埋める。
──血や肉でなくてもこれもまた美味い。
ゆっくりとそれを啜り解れて柔らかくなった内部を舌で味わう。
やがて女の身体が仰け反って痙攣すると力無くベッドに横たわった。
「会長、私にもください……」
もう一人の女が甘えるように高雄にしなだれかかる。
高雄はベッドから降りてその身体を抱え上げると女の中心に突き入れた。
「……ぁあっ!!」
「あぁぁ……す、凄いです……」
「私の腰に脚を巻き付けなさい」
息を荒くして耐えるような表情の女の耳許で高雄は静かな声で命令し、壁に押し付ける。
「ひっ、ぁっ!」
深く揺らしてやると女から出た透明な液がチョロチョロと足に伝った。
高雄はそれに舌舐めずりをした。
先程デザートと言ったのは嘘ではない。
瑞稀は分かっていない。
充分な快楽を得た女の味は格別なのだ。