第8章 「思い出を買うために」
晴人とは山形の家に来ていた
真実を伝えるために
山形「やっぱりな…」
晴人「やっぱりって…」
『気づいてたんですか』
山形「薄々…。あんな美人が僕なんかと仲良くしてくれるなんて…財産目当てだったのかなって。でも…きっと何か事情があったんだろうな」
晴人「え…?」
山形「あの時僕の手を…取ってくれたんです」
2人がファントムに襲われたとき
腰を抜かして立てなくなった山形の手を愛実が取ったのだった
山形「僕のことなんかほっといて…自分だけ逃げるのが当たり前です。なのに愛実さんは…僕の手を取ってくれた。だから…僕は信じます。彼女には…お金が必要な何か事情があったんだって」
晴人「…………」
~♪~♪~♪~
晴人の携帯が鳴った
晴人「もしもし?」
凛子《見つけたわよ。偽名を使ってなくて助かった。じゃあ後で合流ってことで》
晴人「わかった」
晴人は携帯を切った
晴人「」
『聞こえてた。行こう』
晴人「うん。じゃあ、お邪魔しました」
山形「あ、はい。わざわざありがとうございました」
晴人とは凛子と合流し、愛実の家に向かった
凛子「この辺りだと思うんだけど…」
「きゃー!!!」
叫び声
『愛実さんだ…!!』
3人は急いで叫び声のした方へ向かった
『ここ!!この部屋!!』
晴人たちが部屋に入ると、ファントムに襲われている愛実の姿が
『晴人!!中じゃ狭すぎる!!外に出て!!』
晴人「おっけいっ!!」
晴人はファントムと一緒に窓から落ちた
『誰も落ちろとは…!!』
凛子「愛実さん!!大丈夫!?しっかりして!!愛実さん!!」
愛実は気がついた瞬間、凛子を押しのけ出て行った
凛子「待って!!」
『凛子ちゃん…!』
凛子「私は大丈夫!早く愛実さんを!」
『わかった』
は愛実を追いかけた