第52章 「最後の希望」
―――面影堂―――
晴人とは面影堂へ戻った
そしてコヨミのことを話した
輪島「コヨミが…グレムリンに…!?」
輪島は力が抜けてイスに座り込んだ
瞬平「…嘘ですよね…?そんな…晴人さん…!!ねぇ…!!」
凛子「いくら救う方法がなかったとしても…こんな最後って…っ…あんまりよ…っ」
晴人は何も言わずに歩き出した
仁藤「最後に晴人やちゃんに会えたことが…せめてもの救いになればな…」
晴人は一度立ち止まったが、何も言わずに部屋へ行ってしまった
凛子「私たちより…晴人くんやちゃんの方がきっと…」
輪島「一番…一緒にいたんだからな…」
仁藤「こんなときに何も起きなきゃいいがな…」
みんなが仁藤を見た
仁藤「賢者の石を手に入れたグレムリンが…何か仕出かすかもしれねぇ…。俺に魔法が使えりゃあ…何とかなるが…」
『私がいる…』
みんなの目線はに
『そうなったら…私が…止める…何があっても…』
は目を擦り、涙を拭いた
そして面影堂を出た
私が戦えていれば…コヨミがいなくなることはなかったのだろうか
私にもう少し力があれば…コヨミが消えることも…晴人やみんなが悲しむこともなかったのだろうか…
空を見上げる
今日は曇り…雨が降りそうな日だ
まるでみんなの心みたい…
「「「きゃあああああああ!!!」」」
『!!』
悲鳴が聞こえる
その悲鳴の方へ行ってみると…
崩れたビル
壊れた車
倒れる人
『何…これ…!!』
《やぁちゃん!》
『ソラ…!!』