第51章 「大切なものは」
仁藤「で…晴人から連絡は…?」
輪島「いや…まだ何も…」
凛子「晴人くんの方も心配だけど…コヨミちゃんやちゃんの体の方も…」
―――――
笛木「さぁ行くぞ」
笛木はコヨミの手を掴んだ
笛木「まずはこの体の崩壊を止めねばならん…」
コヨミは手を静かに引き抜いた
笛木「どうした?」
コヨミ「…私はこのままでいい…」
笛木「何をバカなことを言っている」
コヨミ「バカなことを言っているのはあなたの方よ!!」
笛木「何…?」
コヨミ「誰かを犠牲にしてまで私は生きたいと思わない!!」
笛木「それはお前の気持ちだ!失われたコヨミの心は…その体に戻りたがっている」
コヨミ「違う!!」
笛木「!」
コヨミ「あなたが話したことが本当なら、ここにあったのはきっと優しい心のはず…!!だからこんなこと絶対に喜ばない…!!」
《私のために無理はしないでね…?》
笛木「コヨミ…」
『そうだよ…』
「「!!」」
コヨミ「…!!」
フラフラしながら階段を降りてきたの姿があった
コヨミはに駆け寄って支えた
『もうやめよう…』
コヨミ「私は…コヨミはもう…死んでるの…」
笛木「…………」
《ハァッ!!!!》
何者かが笛木に襲い掛かった
しかし笛木は持っていた鞄で何とか攻撃を喰らわずに済んだ
部屋中に紙が舞う
そしてそこにいたのは
ソラ《ハロー♪》
『ソラ…!』
グレムリンが立っていた
笛木「お前…いつの間に…」
ソラ《お人形さんとちゃんをもらおうと思って♪》
笛木「コヨミを連れ去ったところで…お前では賢者の石を取り出せない」
ソラ《かもね!でも…お人形さんの体はもう持たない…》
『コヨミ…』
コヨミは手を握り締めた
ソラ《だから朽ち果てるまで待てばいい!》
笛木「そんなことはさせない」
笛木は指輪をはめた
笛木「変身」
《シャバドゥビタッチヘンシーン!》
《チャエンジ ナウ》
笛木は白い魔法使いになり、グレムリンと戦い始めた
『コヨミ…今のうちに逃げ…』
ドサッ…
『コヨミ…!?』
コヨミが倒れた
『コヨミ…っ』
コヨミが顔をあげた
その視線の先には
『あれは…』