第46章 「笑顔は胸に」
―――酒井宅―――
晴人、仁藤、はベランダに出た
仁藤「白い魔法使いの使い魔がいた!?」
晴人「あぁ」
仁藤「お前そういうこと早く言えよ。皆まで言わなくてもわかってんだろ?」
『仁藤さん…私も気付いてたけど言わなかった…。晴人だけ責めないで…?』
晴人「いいんだ。悪かったな。なぁ仁藤」
仁藤「あ?」
晴人「譲のことも…俺に任せてほしい」
仁藤「はぁ!?」
晴人「どうしても…俺が直接会って…話したいことがあるんだ」
「嫌だ!!飛行機を手放すつもりはない!!」
部屋から言い争っている声が聞こえた
3人は声の方へ向かった
瞬平「もー!!何でですか酒井さん!!説明したでしょ!?それを持ってたらあのバケモノに狙われるって!!」
熊谷「頼む!!息子の形見なんだ。あんたがこの飛行機にかけたお金はきちんと払う。だから…」
酒井「お金の問題じゃない」
酒井はクローゼットを開けた
そこにはロボットやフィギュア…
あらゆるオモチャが並んでいた
仁藤「なるほど…玩具マニアか…」
晴人「どうする?先生」
熊谷「うん…。無理やり持ってくわけにもいかないしよ…」
晴人「しばらくここで守るしかないってわけか…」
「ただいまー」
酒井「お、おかえり翔」
翔「何かあったの?」
酒井「お前は向こう行ってろ。後で説明するから」
翔「はぁい」
熊谷「息子さん?いいなぁ、お父さんといろんなオモチャで遊べて」
酒井「とんでもない!!子供なんかにこんな貴重な物、触らせませんよ!!壊れたりしたらどうするんですか…」
熊谷「いやいやいや…オモチャっつーのはさ、子供が遊ぶためのもんじゃねぇのかよ!」
酒井「まぁまぁまぁ、それは普通のオモチャですよね?これは大人の趣味ですから。子供なんて、1人でゲームでもしてればいいんですよ。だよな?」
翔「…うん」
『(何こいつ…)』
翔「僕…宿題やってくる」
翔はトボトボと部屋へ向かった
酒井「いい子で助かりますよ」
プルルルルル
晴人「どした?おっちゃん」
輪島《大変だ!コヨミが…!コヨミの体が…!》
晴人「!!」