第43章 「指輪の小説家」
晴人はの背中を擦りながら血の付いた眼鏡をテーブルの上に置いた
凜子「行方不明ってことですね…。はい、お願いします…」
ピッ…
凜子は電話を切った
晴人「まさか…笛木のことを調べてたからか…?」
凜子「サーバーにあった木崎さんのパーソナルデータは…全て消去されてるって…」
晴人「………」
凜子「論理的には有り得ない話なんだけど……魔法を使ったんなら…」
晴人「俺のせいだ…」
凜子「晴人くんのせいじゃない!!それより笛木が…白い魔法使いが犯人だったとしたら…どうしてこんなこと…」
晴人「…………」
凜子「彼は私たちの味方なんじゃなかったの!?」
晴人「『…………』」
「現場ここですか?」
鑑識たちが木崎の部屋へ来た
凜子「はい。お願いします」
「作業始めるぞ」
「「「はい!」」」
―――面影堂―――
晴人とは面影堂に帰り、木崎のことを話した
仁藤は譲を白い魔法使いに連れ去られて苛立っていた
仁藤「白い魔法使い…!譲を無理矢理連れて行きやがって…絶対に許さねぇ…」
瞬平「魔法使いがあと2人必要だって…言ってましたよね…」
輪島「うん…」
瞬平「てことは…」
仁藤「譲は魔法使いにならねぇって決めたんだ、んなことさせてたまるかよ!」
仁藤は瞬平の胸ぐらを掴む
晴人「木崎の件もある。とにかく会って確かめないと」
仁藤「…晴人」
晴人「…………」
仁藤「あいつはお前の恩人かもしれねぇが…譲を助け出すためには容赦しねぇ。いいな」
晴人「……………」
晴人とはコヨミに魔力を分け与えていた
晴人「これでよし」
コヨミ「今日はよかったのに…」
晴人「念のためさ。魔力が切れるのがこの頃早くなってる気がするからな」
コヨミ「…そんなことないよ」
コヨミはいつもの場所に戻った
輪島「お茶入ったぞ。仁藤くんは?」
瞬平「譲くんを探すって出ていきました」
輪島「どこか心当たりがあるのか?」
晴人「いや…じっとしてられないんだろ。たぶん」
輪島「そっかぁ…。かなり責任を感じてるみたいだなぁ…」
瞬平「そうとう怒ってましたからね」
晴人「まぁ焦るのもしょうがないだろ」