第36章 「空の向こう側」
―――翌日―――
仁藤「あー…気が乗らねぇ…」
『まだ言ってるの…?』
瞬平「まぁまぁ仁藤さん、ファントムが食べられるんですから!」
仁藤「そうだけどよぉ…」
『そんなに不満なら帰ればいいと思いますよ』
仁藤「ちゃんが一緒に行こうって言ったんじゃんか!」
『それは仁藤さんが乗り気じゃなかったからです。そんなにウジウジしてるなら帰ってください』
仁藤「何か今日のちゃん…冷たくね…?」
瞬平「ヒソッ)あんまりちゃんを怒らせないでくださいよ!!」
仁藤「あぁ…?」
瞬平「ヒソッ)可愛い顔して、怒るとメッチャ怖いんですから!!」
仁藤「マジで…?」
瞬平「マジです…」
『…?』
スタジオの外で待っていると中からスタッフやカメラマンが慌てて出てきた
『どうしたんですか!?』
「ば、バケモノが現れて…!!」
仁藤「行くぞ!!」
3人は中に入った
スタジオには千明に襲い掛かろうとしているファントムの姿が
は小道具の枝をファントムに向けて投げた
《誰だ!!》
仁藤「お前しつこいんだよ」
《お前こそまた邪魔をする気か!!》
仁藤「魔法使いはファントムの邪魔をするのが仕事なんだよ!乗らねぇ仕事だからこれで終わりにしてぇ…」
瞬平はマネージャーに駆け寄る
は千明の元へ
『大丈夫?』
千明「えぇ…」
仁藤は変身
仁藤《さ、仕事の時間だ》
『まったく…立てる?』
は千明を立たせ、扉に向かう
《行かせるか!!》
『邪魔ッ!!』
は弓矢を構える
ガッ!!
仁藤《早く行け!!》
『仁藤さん…!』
仁藤《こんなところで魔力使うな。早く行け!》
『ありがと』
は千明の腕を掴んで外へ出た
仁藤もファントムを怯ませて後を追う
仁藤《早く!》
《うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!》
『仁藤さん!!』
仁藤《隠れてろ!!》
『…っ、こっち!』
は千明を連れて陰に隠れた
『(晴人に連絡した方がいいよね…)』
パッ
『!!』
携帯を取られた
その方向を見るとソラがいた
『ソ…ラ…』
ソラ「何してるの。今のうちに」
『え…?』